夏目漱石 岩惣に訪れた小説家 「漱石の日」
- 2024年02月21日
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本日2月21日は「漱石の日」だそうです。
夏目漱石が文部省から博士号の授与を辞退した日として知られ、そこから「漱石の日」と呼ばれるようになったようです。
ご存じのように夏目漱石は明治末期から大正初期にかけて活躍した日本を代表する小説家です。
代表作には「坊ちゃん」「吾輩は猫である」「心」などの馴染み深い作品があります。 この漱石も岩惣をご利用いただいております。
1896年(明治29年)の4月、夏目漱石が松山の中学校を去って熊本の第五高等中学校の教師として赴任する途中に、俳人の高浜虚子と宮島に来島した際に当館にご宿泊いただきました。
宮島を訪問した際の経緯は漱石の宮島訪問 – 新・整腸亭日乗 (hatenablog.com)
に詳しく書かれていますが、この時はまだ松山中学校(現松山東高校)の英語の教師で、作家デビューしていません。
のちに岩惣のことも「宮島にて紅葉(もみじ)に宿したる」旅館として紹介されていますが、当時の岩惣の看板には「もみぢや」と書かれていますのでそのように記憶されていたのかもしれません。
その後熊本の教師、海外留学を経て、1904年(明治37年)処女作「吾輩は猫である」で作家デビューすることになりました。
漱石はかつて次のような句を詠みました。
「行く春や 経納めにと 厳島」 (夏目漱石全集第十二巻 (岩波書店刊行))
散りゆく桜を見ながら過ぎ去っていこうとする春を感じ、経を納めにと宮島へ訪れた心境がうかがわれます。
旧宮島町の花になっていたアセビはこれから4月中旬まで開花を迎えます。
有毒であるため鹿に食べられることなく見ることができます。
これから、ヤブツバキ、ヤマフジ、ツツジなど様々な花々の見ごろをむかえます。
岩惣で、夏目漱石と高浜虚子もご覧になった宮島の春を是非お楽しみください。
【関連サイト】
『夏目漱石』の作品一覧 | 青空書院 (aozorashoin.com)
漱石の宮島訪問 – 新・整腸亭日乗 (hatenablog.com)
花暦|自然・動物|一般社団法人宮島観光協会 (miyajima.or.jp)
★ 岩惣にある作品などについても、是非ご覧ください。 ↓
【岩惣に訪れた偉人シリーズ】
岩惣に訪れた偉人の作品① 伊藤博文 『紅楓閣』 | みやじまの宿 岩惣 (iwaso.com)
岩惣に訪れた偉人の作品② 東郷平八郎 『神光輝海』 | みやじまの宿 岩惣 (iwaso.com)
岩惣に訪れた偉人の作品③ 浅野長勲 『龍門亭』 | みやじまの宿 岩惣 (iwaso.com)
岩惣に訪れた偉人の作品④ 徳富蘇峰 『積翠庵』 | みやじまの宿 岩惣 (iwaso.com)
岩惣に訪れた偉人の作品⑤ 朱家寶『臨渓閣』 | みやじまの宿 岩惣 (iwaso.com)
岩惣に訪れた偉人の作品⑥ 池上秀畝『大しゃもじ』 | みやじまの宿 岩惣 (iwaso.com)
岩惣に訪れた偉人の作品⑧ 表千家第13代家元 即中斎宗匠(千宗左)作品
【岩惣にある古き良き物達】
大鳥居からできた座卓 | みやじまの宿 岩惣 (iwaso.com)
懐かしい電話 岩惣にある古き良き物達① | みやじまの宿 岩惣 (iwaso.com)
今や超貴重な手延べガラス(本館、離れ)の窓ガラス 岩惣にある古き良き物達②