気温がぐんぐんと上がる中、「涼」を感じていただこうと思い弊館の掛け軸を衣替えしてみました!!
「水自竹辺流出冷」
*高橋泥舟の掛け軸です。
皆様この句が読めますでしょうか・・・意味がわかりますでしょうか・・・
解読をするには難しい字で、グーグルのレンズを傾けても読み取ってはくれませんでした。
「水は竹辺より流れ出て冷やかに」
筆者は紅葉谷公園の川沿いを清らかに流れる水をふと思い出しました。
つい先日にもみじ川沿いを歩いたからか、頭の中で繋がったのかもしれません。この詩の情景をもう少し調べていくととても素敵な句であることがわかりました。
夏の茶席に、よく「水自竹辺流出冷」の軸物がかけられているそうです。
青々と茂っている竹ちくはみるからに清く、さわやかな空気を生み出してくれます。水は無色透明で何の区別もつきません。しかし同じ水でもその竹林から流れ出てくる水は、一段と冷ひややかで清冽せいれつなのです。
簡素化して考えると、この句にはこのような意味が込められていると想像できます。
「生まれてくる場所」が違ったら、見た目は同じだったとしても特別なものに見える・・・
そのように汲み取れば良いのでしょうか。
実生活に置き換えて考えてみると
~見た目は同じお好み焼きだったとしても、より一生懸命作ってくれたお好み焼きの方が美味しく感じる~
~見た目は同じ生け花だったとしても、より心を込めて生ける先生の花の方が輝いてみえる~
そんな風に言えると思います。
弊館にでも通じる教えだと思います。
~旅館は沢山あるけれども、お客様にご満足いただくために精一杯頑張る~
玄関の掛け軸や展示物が衣替えをすると、また、気持ちを新たにしてお客様をお招きすることができます。弊館では素敵なお出迎えが出来るように日々精進しています。